2014年2月10日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

アーバネットコーポレーション:今期14年6月期第2四半期決算説明会を開催


■投資用ワンルームマンションの販売は好調で、価格の上昇が始まる

 投資用ワンルームマンションのアーバネットコーポレーション<3242>(JQS)は、今期14年6月期第2四半期決算説明会を開催した。

 同社が属するマンション業界の現況は、不動産価格の上昇が見込まれていることから事業用地の売り物が少なく、用地取得が厳しい環境となっている。金融機関の不動産融資については、依然として緩和傾向が継続している。一方、震災復興の本格化、東京オリンピック開催の決定などもあり、不動産開発が進んでいることから、以前にも増して職人不足となり工期の長期化が強まっている。また、人件費、建設資材価格は変わらず、建設費用は高止まりしている。

 マンションの販売環境は、分譲用マンションに関しては、金利上昇と今年4月からの消費税増税を見込み、全般的に販売は増加している。中でも景気浮揚期待を背景にした高額分譲物件の販売が好調で、億ションも動いている。

 投資用ワンルームマンションの販売状況については、年金不安もあり不動産投資に対する評価が高まり、従来の高所得者だけでなく、20代、30代の若者でも購入意欲が高くなっている。そのため、販売は好調で、在庫不足となっており、販売価格の上昇が始まっている。

 そのような状況の中で、同社の今期第2四半期業績が発表された。売上高36億17百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益3億64百万円(同16.5%減)、経常利益2億70百万円(同29.9%減)、純利益3億9百万円(同39.8%減)であった。増収減益であるが当初予想を上回るペースで推移している。

 当初計画では32億円の売上高を見込んでいたが、前倒しで中古物件が売れたことから36億17百万円となった。

 今期の販売目標戸数は500戸であるが、464戸はすでに契約済みであることから、今期の業績予想達成はほぼ確実といえる。

 今期14年6月期業績予想は、売上高100億円(前期比41.0%増)、営業利益11億20百万円(同47.8%増)、経常利益9億20百万円(同46.4%増)、純利益7億15百万円(同1.3%減)と大幅増収、営業・経常利益とも大幅増益。純利益に関しては、税効果会計の影響のため減益を見込む。

 人件費、建設資材の高騰といった課題もあるが、現在のところ在庫不足もあり、将来的に販売物件の価格上昇が見込まれるために、一定の利益率が確保されると思われる。事業環境は良好で、同社の事業展望は明るいといえる。

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