2008年9月
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

スターティア 4年間で3.2倍強の売上を達成、第1四半期も41.7%増


スターティアのホームページ スターティア<3393>(東マ)の09年3月期第1四半期連結業績は8月8日に発表されている。売上高11億3900万円(前年同期比41.7%増)、経常利益100万円(前年同期は6600万円の損失)、純利益600万円の損失(同6600万円の損失)と大幅増収であったことから利益面での回復が見られるが、最終黒字化にはもう一歩という状況。
 原価率は58.4%と前年同期に比較して2ポイントアップしているが、販管比率は41.6%で10.4ポイントと大幅に改善している。売上が急伸する一方で、販管費の低減が図られていることが窺える。
 同社は、中小企業にIT環境からファシリティまでのトータルオフィスソリューションを提供し、企業の様々なニーズに応えるビジネスを展開している。関東地方の約100万社、関西地方約58万社、九州地方約24万社といった従業員数100名未満の企業をターゲットとしている。
 中堅・中小企業では専門の情報通信担当者、管理者がいない企業がほとんどであることから同社の提供する情報技術サポートは必要不可欠となる。販売エリアは連絡があってから1時間から1時間半で駆けつけられる範囲と定めている。提供するサービスはIT関連機器とWEBソリューションのほかに人材派遣も行っている。安心と利便性を求める顧客へワンストップで迅速なサービスを提供すると共に中小企業のデジタルデバイト(情報の格差)を解消することで、競争力アップにつながる。
 市外電話の販売からスタートし、ビジネスフォン、コピー機、インターネット回線、ネットワーク構築、レンタルサーバー、オフィスファシリティ、電子ブック、Web制作、人材派遣、ネットワーク機器のレンタルと提供するサービスの種類が増えると共に、顧客の同社への信頼も高まってきている。そこで、それぞれの商材の新規開拓を行うと共に、それぞれの請求をスリムビリング(一括請求)にすることで、総務事務の簡素化が実現できることから、スリムビリングを勧めている。一方で、顧客の囲い込み効果も期待している。
 売上高の推移は、04年12億8900万円、05年16億5600万円、06年23億2400万円、07年32億7600万円、08年41億8800万円と4年間で3.2倍強の売上を達成している。
 一方、経常利益は04年1億900万円、05年1億7500万円、06年2億5700万円、07年3400万円、08年1億4000万円と売上高のように右肩上がりというわけではない。この背景には、積極的な設備投資による事業規模の拡大策がある。
 今3月期連結業績予想は、売上高50億円(前期比19.4%増)、経常利益1億円(同28.8%減)、純利益3700万円(同63.4%減)と2ケタ増収、大幅減益を見込んでいる。
 第1四半期の財務内容を見ると自己資本比率は55.1%と前期末比3.8ポイント改善しているように、収益の範囲内で設備投資を行い、売上を伸ばしていて、財務内容は健全といえる。
 株価は、6月27日に大底を確認し回復傾向にある。ストック型のビジネスであることから、今後の成長に期待。
 なお、同社が注力している電子ブックは第1四半期の売上高で、前年同期の3.3倍の売上を達成するほど好調に伸びている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集