2010年12月14日

スターティアは「オフィスの文書管理」に関する調査を実施


■スターティアラボはイードと共同で「オフィスの文書管理」に関する調査を実施

スターティアのHP スターティア<3393>(東マ)の子会社であるスターティアラボは、調査会社の株式会社イード(東京・中野区)と共同で、「オフィスの文書管理」に関する調査を実施した。

■資料の電子ブック化に期待するポイントは「書類検索の効率化」

 調査期間は11月12日から11月15日まで。調査対象は、20から60代までの1595名。調査方法は、イードの運営するアンケートサイト「あんぱら」を使ったインターネット調査。

 まず調査対象の全員に、「あなたは"電子ブック"を利用したことがありますか(プライベート/業務での利用は問わず。単一回答)」の質問を行なったところ、「電子ブック化された書籍や資料を利用したことがあり、今後も利用すると思う」(18.3%)、「電子ブック化された書籍や資料を利用したことはないが、今後は利用してみたいと思う」(40.3%)といった前向きな意見が全体の約6割を占めた。iPadの普及や、シャープ/ソニーなどがハード/コンテンツ包括の電子書籍サービスを開始するなどの追い風も手伝い、電子機器でデジタルデータを閲覧・読書することに抵抗が少なくなってきたと考えられる。

 また年代別に見ると、「電子ブック化された書籍や資料を利用したことがあり、今後も利用すると思う」との回答に関して、「20−29歳」の割合(24.5%)が最も多く、次いで「30−39歳」(18.5%)、「40−49歳」(18.9%)、「50歳以上」(13.9%)となっており、電子ブックの利用経験・利用意向ともに、若い年代ほど高いことが伺える。

 「書類文書は勤め先でどのように管理されていますか」と複数回答で聞いたところ、「紙のままファイリング」(66.4%)、「紙をスキャンして、サーバー上に保管」(39.9%)、「紙をスキャンして、パソコン内に保管」(33.1%)、「紙をスキャンして記録デバイスに保存」(21.0%)の順に。社内LANの構築が当たり前の時代ではあるものの、共有ドキュメントはいまだに高い確率で「紙」のまま保存されている事実が浮き彫りとなった。一方で、スキャナーを利用したデータ化も図られており、保存先は共有サーバーを選択することが多いという結果が得られた。デジタル化された書類を共有する意識は決して低くはないと推測される。

 「会社の業務の中で書類文書の管理または共有をする際に必要性を感じるものをお答えください」との質問を複数回答で聞いたところ、「データ化してあり保管する場所をとらない」(64.8%)、「必要な書類をテキスト検索して探すことが出来る」(54.1%)、「必要な書類を見つけた後、すぐに社内外にメールなどで共有出来る」(29.9%)、「必要な書類のサムネイルを一覧してみることが出来る」(28.1%)と、書類のデータ化が前提の回答が多数を占めた。また、「iPhone やiPad などの端末でも閲覧できる」(9.6%)といった数字は、モバイル端末による外出先でのデータチェックが普及しつつある現状を物語ると言えそうである。



 「あなたは勤め先で"電子ブック"を利用したことがありますか」との質問を単一回答で聞いたところ、16.4%の人が「電子ブックを利用したことがあり、自分でも書類や書籍を電子ブック化したことがある」と回答。また、ほぼ同数の16.9%が「電子ブックを利用したことがあるが、自分では書類や書籍を電子ブック化したことはない」と答えた。全体の約3割が何らかの形で電子ブックを体験し、業務に役立てている結果となった。

■実現させたいメリットは「検索」と「省スペース化」

 次に、書類文書の整理/共有における様々なメリットについて、「電子ブックを利用することによって実現できるようになる項目」について複数回答で聞きました。

 電子ブックを業務で使いたい理由のトップは、「必要な書類をテキスト検索出来る」(90.0%)。以下、「書類を省スペース化できる」(88.8%)、「必要な書類のサムネイルを一覧してみることが出来る」(80.4%)と続いた。電子ブックをデータベース化して検索機能を高めることで、いざという時に書類が見当たらないといったロスを防ぐ有効な手段になると考えられているようだ。書類文書そのものの形が反映された電子ブックならば、後で読み返した時にも元のイメージがつかみやすいといった利点もある。

 「電子ブック化することで業務の効率が上がると思う書類は?」との設問に対しては、「マニュアルや使用説明書」(68.9%)がダントツの首位に。以下に続く「仕様書」(48.8%)、「社内規定」(46.3%)を大きく上回る結果。また、「作業の効率化とともに期待される効果」に関しては「省スペース化」(80.4%)、「検索効率アップ」(61.0%)と、先の質問で挙がったメリットと同様の回答が得られた。



 今回のアンケート結果は、現実的には、いまだに紙の書類をファイリングしている職場が多い一方で、「デジタルデータ保存による作業の効率化が急務」といった意見を反映するものとなった。また年代別で見た場合、資料の電子ブック化の利用経験・利用意向共に、若い年代程高くなる傾向が見られた。

 今後、データベースと連動し、検索機能を強化した電子ブックが普及することで、オフィスでの書類・文書管理は劇的に変化していく可能性があるのではないだろうか。



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