■医療用品は感染予防関連製品が増加し、121億9300万円(同8.4%増)

前期のトピックスは、09年4月に高松出張所を開設し、地域密着型の営業、サービス体制の拡充に努めたことである。また、流通の合理化を図るために、大阪和泉物流センターへ近畿圏直販部門の物流集約化を推進した。更に、生産性の効率化を推進するために、大阪工場から中国協力工場へガーゼ製造工程をシフトしている。配当については、好業績を達成したことから、前期より3円増配の15円としている。
品目別売上高を見ると、繊維性衛生材料は滅菌ガーゼ「ケーパイン」は増加したものの、46億3400万円(同2.4%減)、医療用品は感染予防関連製品が増加し、121億9300万円(同8.4%増)、介護用品は口腔ケア用品と商品の売上が増加したことで、20億2200万円(同8.0%増)、薄織物繊維加工品は素材販売・ねまき・てぬぐいの売上が減少し、14億300万円(同8.9%減)、育児・トイレタリー用品は量販店向けの販売が好調で、108億2800万円(同17.6%増)となった。自社製品比率は、製品売上は増加したものの、商品売上が大幅に増加したことで、46.0%と2.6ポイント下げている。
■自己資本比率は28.3%と2.9ポイント改善
重点販売製品の売上高は、感染予防関連製品(医療用マスク・医療用使い捨て手袋・ガウン・手指消毒剤・二酸化塩素消毒剤等)27億2700万円(同27.3%増)、セット・パック製品は採用病院数が伸び悩んだものの14億1100万円(同5.3%増)、ステリコットα(消毒綿)は販売数量の増加傾向が継続し、9億3600万円(同4.9%増)、口腔ケア用品はマウスピュア口腔ケアスポンジが好調に増加し、2億7600万円(同34.1%増)と全ての重点販売製品は売上高を伸ばしたが、同社の計画数値には全て未達であった。
貸借対照表を見ると、流動負債は、支払手形・買掛金が5億7300万円減少したものの、1年内返済予定の長期借入金が3億4300万円増加、未払金が7500万円増加、前受金が1億100万円増加したこと等から86億6900万円(同4400万円増)となった。
固定負債は、長期借入金が6億3600万円減少、長期預かり保証金が1億4700万円減少したこと等から28億2100万円(同7億8700万円減)。
純資産は繰越利益剰余金が3億2800万円増加したこと等から45億2900万円(3億5900万円増)となり、自己資本比率は28.3%と2.9ポイント改善している。
■今期も最高益更新を見込み、2期連続の最高益更新を狙う
今11年3月期業績予想は、売上高325億円(前期比0.3%増)、営業利益8億円(同11.1%増)、経常利益7億2000万円(同3.2%増)、純利益4億2600万円(同4.7%増)と増収増益で今期も最高益更新を見込み、2期連続の最高益更新を狙う。
今期の数値を達成するための今期の重点施策は、「中長期的に安定した収益性の確立」を実現するため、5つの施策を挙げている。
まず、マーケティング力を活かした製品を開発するために、組織間横断プロジェクトによる高付加価値製品の開発体制を強化するとしている。具体的には、医療機関・学識経験者との共同開発を強化する。更に、潜在ニーズの開拓を行ない、ニーズを汲み上げた製品を開発することで、国内はもとより、海外市場への販路も拡大する。
次に、生産性の効率化を推進する。そのためには、大阪、埼玉、上海の3拠点の生産工場の役割分担を明確にするとしている。
■株価は、PER5.29倍、PBR0.49倍と割安
3番目は、利益率の高い自社製品の販売を拡大するとしているが、特に「口腔ケア用品」の今期売上高予想は、前期実績の2倍以上の6億円を掲げている。そのための施策として、販売体制の強化、新製品の投入、展示会への出店を進めると共に医療機関・施設向けの説明会を積極的に開催する。
4番目の施策は、販売・物流体制の効率化である。物流機能を集約することで、在庫の適正化を実現。更には、配送専門の部門と商談や提案を行なう部門を分けることで、営業力を強化する。
最後に、海外向け販売拡充のための体制を整備する。具体策として、ドイツで開催の世界最大級の国際医療機器展示会「MEDICA」への出展を継続し、欧州・中近東を中心にCEマーク取得の医療機器・衛生材料製品の輸出を推進することで、海外向け医療用衛生材料の販売を拡充する。
以上5つの施策を実施することで、今期も最高益更新を見込んでいるが、同社の26日の株価は376円。PER5.29倍、PBR0.49倍と割安で据え置かれている。今期も好業績を見込んでいることから、この下げは絶好の仕込み好機といえる。