
第2四半期の決算短信は7日に発表されているように、連結売上高10億6900万円(前年同期比44.1%増)、経常利益1億5200万円(同112.6%増)、純利益4700万円(同33.1%増)と第2四半期累計予想に対し上方修正した。
売上大幅増の要因は、主力である与信管理のニーズの高まりにより、与信管理サービスの利用が促進し、1会員当り利用単価が上昇したことと今期より新たにビジネスポータルサイト(J−MOTTO会員)の売上2億3500万円が加わったことによる。
利益面で大幅増益となったのは、増収効果に加え、前期より注力している付加価値向上の先行投資と低コスト構造の維持や採算管理徹底を行った結果営業利益率が、第1四半期10.9%(前年同期7.1%)、第2四半期17.0%(同10.8%)と大幅に改善しているため。唯、最終利益の伸びが経常利益に比較して低いのは、有価証券評価損3000万円、ソフトウェアの減損損失2900万円を特別損失として計上したことによる。
第2四半期間中のトピックスとしては、@BPO(業務処理外部委託)事業を展開しているリスモン・マッスル・データ(RMD)が、中国の海南省に海南入力センターを開設、Aリスモン・ビジネス・ポータル(RBP)が新規顧客対象のサービス紹介サイトをリニューアルしたこと、B自己株式取得を実施し、1414株の自己株式を取得、C自社ゼミナール&セミナー等の積極開催等が挙げられる。
同社の事業は、与信管理を核としたASPサービスとコンサルティングサービスに大別される。売上の構成比はASPサービス83.5%、コンサルティングサービス16.5%。
ASPサービスのセグメント別売上を見ると、ライト会員1億2400万円(前年同期比18.7%増)、レギュラー会員5億3200万円(同15.9%増)、ビジネスポータルサイト(J−MOTTO会員)2億3500万円となっている。第2四半期の会員構成は、レギュラー会員1720(第1四半期1710)、ライト会員1691(同2095)、J−MOTTO会員4397(同4303)で合計7808(同8108)と会員数は減少している。ライト会員数が大幅に減少しているのは月々の利用単価が低く、1年以内に会員契約期間が満了する見通しの438を会員数から除外しているためである。1会員当りの利用単価は、ライト会員5万8000円(前年同期比9.7%増)、レギュラー会員30万9000円(同24.1%増)、1会員平均で17万円(同15.2%増)と1会員当り単価は上昇している。
コンサルティングサービスのセグメント別売上高は、ポートフォリオ及びマーケティングサービス7500万円(同2.6%減)、BPOサービス7200万円(同55.6%増)、その他2800万円(同46.2%減)となっている。
キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フロー2億1200万円(前年同期比1億7500万円増)と収益力が向上したため、大幅に伸びた。投資キャッシュ・フローは△1億7200万円、財務キャッシュ・フロー△5500万円。営業キャッシュ・フローの範囲内で設備投資を行っていることから、無理なく事業規模を拡大しているといえる。銀行からの借入は全く無い。 通期連結業績予想は、売上高22億5600万円(前期比19.8%増)、経常利益1億8000万円(同6.0%増)、純利益1億700万円(前期は△1億1400万円)と増収増益を見込む。
不況になって、相手取引先の財務内容が気がかり。与信管理サービスのニーズは益々高まりそうだ。