提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.08 |特集
2008年8月
セプテーニ・ホールディングスは3Q前年比6割純益増
新連結子会社 通販事業への進出 |
セプテーニ・ホールディングス<4293>(JQ)が4日に発表した第3四半期(2007年10月〜2008年6月)連結決算は、売上高224億1400万円(前年同期比18.0%増)、経常利益7億3700万円(同5.9%増)、純利益5億6900万円(同59.7%増)と、大幅な増収増益となった。
売上高は第3四半期で初の200億円を突破した。営業利益についても、前年同期比25.0%増と着実に成長している。中でも、ネット広告事業は、インターネット関連事業の不振をカバーし、売上高、営業利益とも好調であった。
セグメント別売上高を見ると、ネット広告事業184億3000万円(前年同期比21.0%増)、インターネット関連事業30億5000万円(同69.1%増)、DM事業17億4400万円(同16.4%減)とネット広告事業とインターネット関連事業の増収が目立つ。
セグメント別の営業利益は、ネット広告事業7億2300万円(同82.4%増)、インターネット関連事業1億2700万円(同35.4%減)、DM事業1億9600万円(同18.6%減)とネット広告は大幅増益であるが、インターネット関連事業は大幅増収であるものの利益面では大幅な減益。連結子会社アクセルマーク<3624>(東マ)の業績が当初予想を下回り、モバイルコンテンツ部門の不振が響いた。DM事業は売上、営業利益共に2ケタの減となった。
また、当期のトピックとしては、7月7日に札幌営業所とSEM本部宮崎オフィスを開設したことが挙げられる。札幌営業所は、潜在需要の高い北海道地区の市場を開拓が期待されている。一方、宮崎オフィスは、SEMサービスの品質向上と生産性の改善を実施する方針。
9月通期連結業績予想は、売上高311億円(前年比20.2%増)、経常利益13億円(同8.6%増)、純利益7億円(同32.1%増)の前回予想を据え置いている。第3四半期の進捗率を見ると、売上高72.1%、経常利益56.7%、純利益81.3%と経常利益の進捗率は低いが、純利益は通期予想を上回るペース。
来期以降のトピックとしては、今年7月に子会社化した「アクレス」の業績寄与がある。現在は従来型の通販事業のみで、月1億5000万円規模の売上高と、約15%の営業利益を計上している。
5日にひらいた説明会の席上、野村宗芳社長は、上記の説明をしたうえで「今後は当社グループのネットマーケティングノウハウなどを活用し、EC事業への参入など、新体制を構築していく」と述べた。
同社は中期経営計画として、2011年9月期でグループ売上高1000億円、グループ営業利益率10%等の目標を掲げているが、7月14日にヤフーとの資本提携を行ったことで、アドテクノロジー領域における新サービスの開発等、ネット広告事業を中心に様々なシナジー効果が期待される。
常に一歩先を見つめた事業戦略を実施し、ネット広告業界の先駆者として着実に事業基盤を強固なものにしているが、株価に反映されてないのが悩みの種。今後、業績拡大とともに株価も見直されるものと期待したい。