2010年12月14日
鈴茂器工の第2四半期連結業績は2ケタ増収大幅増益
■急激な円高にもかかわらず、海外の売上高が8.5%の増収
寿司ロボットの鈴茂器工<6405>(JQS)の今11年3月期第2四半期連結業績は、売上高29億83百万円(前年同期比18.1%増)、営業利益2億99百万円(同3.93倍)、経常利益3億6百万円(同3.68倍)、純利益1億67百万円(同3.71倍)と2ケタ増収大幅増益。
11月26日に兜町平和ビルで、決算説明会が行われた。
2ケタ増収に加え、原価率が55.4%と0.5ポイント改善、販管比率も34.6%と6.5ポイントと大幅に改善したことで、営業利益以下が大幅増益となった。
第1四半期(4月〜6月)の営業利益は1億38百万円(前年同期△3百万円)、第2四半期(7月〜9月)の営業利益は1億61百万円(同79百万円)と第1四半期、第2四半期共に大幅増益。
地域別の売上高は、国内25億86百万円(同19.7%増)、海外3億96百万円(同8.5%増)と共に増収。
特に、海外事業の増収について、「急激な円高にもかかわらず、海外の売上高が8.5%の増収となりましたことから、今後の海外での展開に光が見えてきました」(代表取締役社長小根田育冶氏)と海外市場に手応えを感じている。
■製品(寿司ロボット等)の売上高は対前年同期比15.8%増
セグメント別の売上高は、製品(寿司ロボット等)21億32百万円(同15.8%増)、商品(炊飯関連機器等の仕入商品)7億94百万円(同27.2%増)、その他(メンテナンス等)55百万円(同8.3%減)。
国内、海外の売上の構成比率は、国内86.7%、海外13.3%。「海外については、20%まで持っていく計画です。今期円高にもかかわらず増収となっていることから、海外に注力する時期が来たと判断しています。」(小根田育冶社長)と今後海外市場へ傾注することを明言。
製品、商品、その他の売上構成比率は、製品71.5%、商品26.6%、その他1.9%。「製品の構成比は75%以上にならないといけない。製品の構成比率が上がるとそれだけ利益率も高くなります。」(小根田育冶社長)と製品の売上比率を更に高める方針。
流動資産は、41億65百万円と前期末比1億39百万円減少。その要因は、売上債権が1億64百万円減少した影響。
固定資産は、28億84百万円と前期末比4億48百万円増となった。その要因は、工場の隣接地を購入したことによる。
「不況の中で、利益を確保するには、製造原価を下げるため、効率の良い生産体制を作る必要があります。そのために、土地を購入しました。」(小根田育冶社長)と土地購入の理由を説明した。
■通期連結業績予想の上方修正の可能性は更に高まる
流動負債は、9億48百万円(前期末比1億50百万円増)、固定負債4億22百万円(同70百万円増)、純資産合計56億79百万円(同89百万円増)、自己資本比率は80.6%と2.3ポイント低下したが、80%以上もあることから財務体質は健全そのもの。
通期連結業績予想は、売上高58億円(前期比8.7%増)、営業利益4億10百万円(同53.6%増)、経常利益4億10百万円(同48.0%増)、純利益2億20百万円(同34.1%増)と増収大幅増益を見込む。
第2四半期の進捗率は、売上高51.4%、営業利益72.9%、経常利益74.6%、純利益75.9%。利益面での上方修正が期待できる。
上半期の研究開発費、設備投資、減価償却費は、それぞれ、30百万円、5億3百万円、54百万円と合計6億17百万円。下半期は、68百万円、2億円、50百万円と合計3億18百万円を見込んでいる。上半期に比較すると2億99百万円少ないことから、通期連結業績予想の上方修正の可能性は更に高まる。
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