■太陽電池、リチウムイオン電池関連の企業として注目

5月12日に発表された09年6月期第3四半期連結業績は、売上高124億5000万円(前年同期比20.5%減)、営業利益△7億9400万円、経常利益△12億1300万円、純利益△10億1500万円と大幅減収で赤字転落となった。
昨年11月から国内の受注は悪化し、対前年同期比で1月25.4%と4分の1まで減少した。その後、2月~5月まで底ばいが続き、回復するまでにはまだ時間がかかると見ている。
同社は、レーザを使った微細溶接加工が得意で、国内はもとより、世界各国に販売している。しかし、現況の受注は大幅に減少し、苦しい状況ではある。
その様な状況の中で、最も同社が力を入れているのは、自動搬送機とレーザ機器を組合わせたシステム事業である。付加価値の高い商品で、リードタイムには6カ月、長いもので9カ月程度かかる。
用途は、フラットパネルディスプレイで使用するガラス基板の製造番号のマーキングに、また、薄膜型太陽電池の製造過程での積層膜のスクライビング(スジを入れる作業)に使用される。これまでは、サンドブラスト機を使ってスクライビングしているが、砂の粉塵が問題となっていることから、レーザに置き換えられると見ている。そのため、同社では09年1月に自動搬送機を得意とする富士オートメーション(現ミヤチシステムズ)をM&Aして、コストダウンの推進とノウハウの蓄積のため、内製化を始めている。複数社の実績はあるが、今後は多くの企業にシステムを販売することで、実績を作り、この領域でのシェアを拡大する方針。
もう一つ注力しているのは、高出力ファイバーレーザの開発である。ハイパワー化することで、今話題のハイブリッド自動車、電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池の電極の溶接に、更に電池の蓋をする際の溶接に使用される。
競合企業は、米国のIPG、トルンプの2社であるが、2社とも高出力を要する自動車の車体等溶接加工を得意としており、微細加工に参入しつつある。一方、ミヤチテクノスは、低出力な微細加工からスタートしており、蓄積されたノウハウを活かしながら、ハイパワー化が求められている。そのため、同社では高出力ファイバーレーザの早期立ち上げのためのプロジェクトチームを発足させ、技術開発に取り組んでいる。既にファイバーレーザの1kwを開発し、自動車関連メーカ―の要求に応えるべく、更なる開発を進め、今後は、2kw、3kwのハイパワー化を進める方針。
09年6月期通期業績予想は、売上高167億円(前期比26.4%減)、営業利益△17億5000万円、経常利益△21億5000万円、純利益△21億円と赤字を見込む。
「受注の回復は、10年6月期第2四半期からで、10年6月期の上期からの売上回復は厳しい。売上回復が想定よりも遅れた場合を勘案して、仮に10年6月期通年の売上が横ばいになったとしても、収支均衡となる様、更なる固定費削減を進める。」(IR担当者)と語っているように、09年6月期が最も厳しく、10年6月期下期からの回復がキーポイントとなる。
今後益々需要が伸びる太陽電池、リチウムイオン電池の製造工程に無くてはならないレーザ加工機を生産していることから、需要拡大が予想される。