ワークマン:第1四半期業績は円安により仕入れコストが増加したものの増収増益
■出店状況は、6月末で715店舗と前期末比で5店舗の増加
ワークマン<7564>(JQS)は、今期14年3月期第1四半期決算説明会を開催した。
同社は、ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に展開し、他社との差別化戦略としてEDLP商品を強化していることから、業績は好調で、3期連続で最高益更新を継続している。
第1四半期連結業績は、営業総収入118億85百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益19億93百万円(同3.3%増)、経常利益22億49百万円(同3.3%増)、純利益12億72百万円(同2.8%増)と円安により仕入れコストが増加したものの増収増益となった。
出店状況は、6月末で715店舗と前期末比で5店舗の増加となっている。そのうちFC店舗は609店舗と前期末比18店舗の増加となったことからFC比率は85.2%と同2.0ポイント上昇している。
今期も販売強化策として、低価格政策の推進でEDLP(エブリデー・ロー・プライス)商品127アイテムを新規に導入し、全体では1,056アイテムとなっている。その結果、EDLP商品の売上高は80億88百万円(前年同期比18.4%増)と順調に伸びている。更に、他社との差別化を推進するためにPB(プライベート・ブランド)商品の開発を進めている。
販売状況は、チェーン全店の売上高は5.4%増、客数5.7%増、客単価2,367円(前年同期比0.3%減)となっている。既存店ベースでは、売上高3.1%増、客数3.1%増、客単価2,374円(同0.0%減)と堅調といえる。
地域的な販売状況は、東日本エリアの売上高1.9%増、客数1.7%増、客単価2,411円(同0.2%増)、西日本エリアの売上高4.8%増、客数5.0%増、客単価2,307円(同0.2%減)と新規出店が増えている西日本エリアの売上、客数の伸びが大きい。
商品別売上高は、ファミリー衣料14億70百万円(同6.7%増)、カジュアルウェア18億41百万円(同8.9%増)、ワーキングウェア51億68百万円(同5.8%増)、履物34億19百万円(同4.3%増)、作業用品43億72百万円(同4.3%増)、その他5億75百万円(同1.2%増)と全ての商品で売上を伸ばしている。
■7月19日に竜王流通センター稼働、今期も増収増益で、4期連続の最高益更新を見込む
第1四半期は増収増益と堅調なスタートとなっている。今期通期連結業績予想は、営業総収入476億90百万円(前期比5.8%増)、営業利益80億円(同8.2%増)、経常利益90億60百万円(同7.4%増)、純利益53億90百万円(同6.9%増)と4期連続の最高益更新を見込んでいる。
通期業績予想を達成するための施策として、出店計画では、新規出店を25店舗計画している。4月から7月までで既に8店舗出店している。加えて、10店舗が現在契約済みである。また、既存店舗の活性化策として、2店舗のスクラップ&ビルドを計画している。店舗面積を現在の60坪から100坪として、売り場面積を拡大することで、売上アップを計画している。出店地域としては、人口の多い南関東、近畿エリアの出店拡大と、千葉県、愛知県でのドミナント形成で客数の増加を狙っている。また、9月に鳥取県、8月に島根県への出店を行うことで、本州全ての県へ進出することになる。
この他に、FC化の推進、EDLP商品の推進、PB商品の開発にも注力する。
更に、今後の業績に大きく貢献すると予想されるのが、7月19日に稼働した竜王流通センターの開設がある。このセンターは、敷地面積1,221坪、倉庫面積7,179坪、配送店舗数292店舗、取扱商品約2,660アイテム、設備投資額23億5,000万円の大規模な流通センターで、西日本の店舗を全部カバーする。新センターの稼働により、発注の締め切り時間を午後12時から午後8時へと8時間も延長することが可能となっている。また、発送のリードタイムが現状より1日短縮されたことからビジネスチャンスの拡大につながっている。更に、センターの出荷精度の向上、店舗の品出し作業の軽減が実現している。
以上のことから、好業績を継続しているうえに、新たに流通センターが稼働したことで、今後の事業拡大もスムーズに進むものと予想される。
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