
同社の主力商品である心臓ペースメーカの新商品を第3四半期間に発売したことから売上数量は増加した。また、自社製造製品であるEP(電気生理用)カテーテルやアブレーションカテーテル、オンリーワン商品である心房中隔欠損閉鎖器具の売上は好調であった。しかし、同社の取り扱っているほぼ全商品が保険償還価格の引き下げの対象となった影響で、減収となった。
品目別売上高を見ると、リズムディバイスでは、心臓ペースメーカの新商品「リプライ」を昨年9月より販売したことが寄与し、売上数量は前年同期比で約10%伸びた。しかし、高い保険償還価格が設定されているICD(植込み型除細動器)やCRT−D(除細動機能付両心室ペースメーカ)は前年同期の実績を下回ったため、売上高は71億800万円(同10.3%減)となった。
EP/アブレーションは、自社製品であるEPカテーテル、アブレーションカテーテル共に前期より引き続き好調な売上を維持している。特にEPカテーテルは、製品ラインナップの充実や堅調なOEM販売も寄与し、売上数量は前年同期の20%超の伸長となった。その結果、売上高は25億3300万円(同8.6%増)と順調。
外科関連は、人工血管の売上数量は増加したが、保険償還価格引下げの影響により前年と同水準。人工肺は、仕入先メーカーを変更した影響で、計画通りに販売が進まなかったため、売上は大きく落ち込んだ。その結果、外科関連の売上高は26億8700万円(同7.7%減)。
インターベンションは、オンリーワン商品の心房中隔欠損閉鎖器具や、特徴的な商品である血管内異物除去用カテーテルが好調であった。一方、ガイドワイヤーやバルーンカテーテルは、競合が厳しく、保険償還価格引下げの影響もあり売上高は低迷したが、売上高は18億8700万円(同0.4%増)と横ばいであった。
利益面については、利益率の高いエラ・メディカル社製品の売上構成比率が高まり、収益性の高い心臓ペースメーカの新商品が発売されたことも寄与し、売上高総利益率は前年同期比で3.9%改善した。しかし、販管費の増加分を吸収するまでは至らなかった。また、営業外収益として3億2100万円為替差益等を計上するも、支払利息等を営業外費用として5000万円計上したため、経常減益。最終利益は投資有価証券評価損の計上もあり大幅減益となった。
キャッシュ・フローを見ると、営業キャッシュ・フロー27億8800万円、投資キャッシュ・フロー△1億2700万円、財務キャッシュ・フロー△9億3000万円。現金および現金同等物の残高は45億9300万円と前期末比で17億2900万円増加している。自己資本比率は67.2%と前期末より3.2ポイント改善し、財務体質の健全化が進んでいる。
通期業績予想は、売上高196億9300万円(前期比0.7%減)、営業利益4億5300万円(同48.3%増)、経常利益5億6700万円(同4.0%減)、純利益2億1900万円(同7.1%減)を見込む。
昨年4月の保険償還価格の引き下げにより、売上高で約8%下落する影響を受けている。このことを考慮すれば健闘している。しかも利益率の高いエラ・メディカル社の製品と自社製品の売上構成比が上昇していることから原価率が低下している。
同社では、収益率が高く、販権喪失リスクが無い自社製品の開発・製造に注力している。現在では売上高の2割弱まで自社製品で占めている。2月17日に子会社化するウベ循研もその流れに沿ったもの。今後の事業拡大が予想される。
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