営業収益は減収したものの不採算事業・商品の統合が進んだことで、収益力が回復したことから営業利益は増益となった。しかし、持分法投資損失の発生により経常利益は大幅減益となった。
事業会社グループ別の業績を見ると、FDCプロダクツグループの売上高は106億2600万円(同0.1%増)と微増であった。4℃ジュエリーは好調で、なかでもブライダル、ファーストジュエリー(2万円から4万円の価格帯商品)が伸長した。4℃ジュエリー先売り金額の増加が響き、経常利益は6億4000万円(同17.0%減)となった。
アスティグループの営業収益は108億1000万円(同18.7%減)と不採算商品からの撤退、重複事業の移管等により減収ではあったが、利益率の改善と経費削減により経常利益4億7200万円(同80.8%増)と大幅増益となった。
アージュグループの売上高はアスティグループからの事業移管と既存事業の健闘により、46億9700万円(同12.3%増)、利益面ではほぼ前年並みに推移した。今後は既存事業効率の改善に努める。
今後のグループ別の取組としてFDCプロダクツグループでは、クリスマス商戦を主とした取組を強化し、原価率の低減、新商品管理システムの導入などにより利益の確保を目指す。
アスティグループは子会社「吉武」と「上田靴下」の経営強化を実施し、売上と利益の確保を図る。また、アパレル・バッグメーカー事業の提案力・生産管理力を強化して利益を確保する方針。
アージュグループでは、DF(デイリーファッション)事業の新規出店により売上拡大を図る一方で、不振店対策への取組と現場営業力の強化を目指す。
更に、10月8日に子会社化の最終合意を発表した婦人服専門店チェーン三鈴は、東日本で20代から30代の女性をターゲットに駅ビル、ファッションビルに81店舗を出店している。今後、グループ全体でのシナジー効果が見込めることから、売上拡大のけん引役になることが予想される。
今期連結業績予想は、営業収益520億円(前期比2.0%増)、経常利益28億円(同10.4%増)、純利益12億円(同350.2%増)と増収、大幅最終増益を見込む。
中間期の財務内容を見ると、総資産、純資産ともに減少したが、自己資本比率は、1ポイント改善して69.4%となり、健全化が更に進んでいる。有利子負債も1700万円減少して70億5400万円となっていることから、グループ全体が効率的な経営を目指し、着実に前進していることが窺える。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.10 |特集