
同社は、マグロ用超低温冷蔵船を開発し、マグロの冷凍輸送を開始したことで、マグロの大衆化に貢献した企業である。事業は、海運事業、貿易事業、洋上給油事業、その他の事業からなる。
海運事業では、地中海での蓄養マグロ加工船業務の開始、夏場休業していた台湾遠洋延縄マグロ漁船の再稼動もあり、仲積み船業務による運搬量は増加した。売上高は22億4700万円(前年同期20億9000万円)、営業利益3億3000万円(同2億3800万円)と増収増益。
貿易事業は、水産・食品業界で中国問題の影響もあり大きく変動した。冷凍水産加工食品の販売は順調に推移した。また、台湾漁船の漁業再開により餌料販売も順調であった。しかし、取引先の業績不振に対する貸倒引当金を計上したため、売上高9億2900万円(同6億7200万円)、営業損失3100万円(同700万円の利益)と大幅増収にもかかわらず営業損失となった。
洋上給油事業は、燃油販売単価の下落により売上高は減少した。売上高9億1400万円(同17億3400万円)、営業利益3100万円(同2700万円)とこちらは減収ながら増益となっている。
その他の事業は主に不動産事業であり、子会社との賃貸契約変更により、売上高100万円(同100万円)、営業利益100万円(同ゼロ円)であった。
所在地別の業績を見ると、日本での売上高39億8700万円(同45億2000万円)、営業利益2億7200万円(同2億3700万円)。パナマでの売上高は3億8300万円(同2億4600万円)、営業利益4700万円(同3000万円)。台湾での売上高は800万円(同500万円)、営業利益700万円(同0円)であった。日本、パナマ、台湾ともに営業利益が増えている。
通期連結業績予想については、洋上給油事業における10月以降の燃油価格の下落に伴う販売価格の低下により、売上高を前回予想から15億円下方修正し、153億円(前期比3.9%減)とした。利益面では、海運事業において下半期には燃油価格の下落や円高による運航費用の減少が予想されるが、上半期の運航コストの増加を吸収するには及ばず、それぞれ引き下げている。それでも営業利益6億4000万円(同3.0%減)、経常利益4億6000万円(同27.0%増)、純利益2億4000万円(同63.2%増)と最終大幅増益を見込む。
なお、期末配当は15円を予定。配当利回り6.1%と高配当。
先述しているように、超低温冷蔵船を開発し、マグロの大衆化を実現したが、その後も時代の流れに対応する柔軟な経営方針を持っていて、現在では、ベトナムに食品加工工場、ケミカルタンカー1隻を持つなど食品事業、タンカー事業と経営の多角化を進め、事業基盤の強化を実現している。