
連結売上高は97億4000万円(前年同期比5.6%増)、経常利益4億1500万円(同232.0%増)と増収大幅経常増益を確保したが、投資有価証券評価損1億9700万円を含む特別損失2億900万円を計上したことにより最終利益は4100万円(同53.0%増)で着地した。
当第2四半期間のトピックスとして、6月に事業承継セミナーを全国で開催、8月には「MJS電子証明サービス」がアイセンス社提供の「ネットなつ印」に対応、9月「Galileopt工事大将」の新発売、同月ミロク会計人会連合会主催第33回全国統一研究会・北海道大会開催などが挙げられる。
同社は全国の会計事務所と中小企業を中心に財務・経営に関するソフト・ハードウェアの販売及びサービスビジネスを展開している。会計事務所のユーザー数は約8400事務所、会計事務所の顧問先企業は約56万社である。
セグメント別売上は、契約系(ハード・ソフト・ユースウェア)、安定系(サービス収入、サプライ)、その他に区分される。
まず契約系の売上高を見ると、ハードウェア12億5300万円(同5.0%増)、ソフトウェア43億5200万円(同7.1%増)、ユースウェア11億8200万円(同15.7%増)と共に伸びている。ハードウェアは会計事務所向けのデジタル複合機の販売が伸びたことによる増収。ソフトウェアは会計事務所向けの「ACELINK Naviシリーズ」が好調であった。
一方の安定系は、サービス収入24億3600万円(同7.8%増)、サプライ2億9800万円(同2.2%減)であった。サービス収入は、TVS(トータルバリューサービス)とソフト運用支援サービスの収入増によるもの。
その他の売上高は、ガリアプライス㈱の株式を売却し連結対象外としたため、金融サービス売上分が減少したため2億1700万円(同42.5%減)となっている。
販売先別売上高を見ると、会計事務所向け27億9000万円(同8.9%増)、一般企業向け27億9600万円(同9.9%増)、パートナー企業向け4億6000万円(同37.9%増)と順調に伸びている。会計事務所向けは「業務支援セミナー」の全国での開催による販促活動により「ACELINK Naviシリーズ」のリプレイス販売が好調であった。企業向けは、リプレイス販売が前期比17.4%と好調に推移したものの、新規顧客開拓が伸びなかったことで、計画を下回った。パートナー企業への販売は積極的な支援活動により、大幅に伸びている。
同社では09年3月期から11年3月期までの3期を対象とする中期経営計画を立案している。基本方針として、安定的な収益基盤を早期に確立し、継続的な業績拡大を実現するとしている。そのために、①保守サービスの充実と多様化により収益性の向上を図り、安定収入を大幅に拡大させる、②会計事務所マーケットにおける新規顧客の獲得、③会計事務所とパートナーシップの強化による顧問先企業を中心とした新規企業の開拓による事業規模の拡大、④企業規模に合わせたソリューションビジネスの強化、⑤CSR(企業の社会的責任)への取り組み強化のための業務改革の推進といった具体的目標を掲げ、実現に向けて努力している。中期経営計画の最終年度である11年3月期の業績目標数値は、連結売上高222億円、経常利益30億7000万円である。
今通期連結業績予想は、売上高194億円(前期比1.6%増)、経常利益9億8000万円(同18.3%増)、純利益3億3000万円(同2.0%減)を見込んでいる。
景気の悪化により、事業環境が厳しくなると一層企業の効率的経営が問われてくる。全国で積極的にセミナーを実施し、企業のニーズにマッチしたサービスを提供することで、顧客企業の課題を解消すると共に新規開拓を行っている同社は、中小企業にとって大きな支えとなってくる。
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