スターティア：ストック型の売上比率伸びる、今期は３６．８％を計画

■１０月１日には横浜支店を出店し、サービス地域を拡大

　中堅中小企業にＩＴトータルオフィスソリューションを提供するスターティア＜３３９３＞（東マ）は１０月３１日、今期１３年３月期第２四半期決算説明会を開催した。

　今期のトピックスとしては、ストックの売上比率を高めてきた結果、新卒６５名を採用したにもかかわらず、第１四半期から上場以来初めて黒字化したことが挙げられる。

　ストック型の売上比率を見ると、０８年３月期９．５％、０９年３月期１３．８％、１０年３月期２５．８％、１１年３月期２８．７％、１２年３月期３２．７％と全体の売上が拡大する中で、確実に売上比率を伸ばしている。今期１３年３月期は３６．８％を計画している。１２年３月期のストック型の売上高が１６億６４百万円、今期１３年３月期は２２億２１百万円を見込んでいる。

　もう一つのトピックスとしては、９月１８日の福岡支店拡大移転、子会社スターティアラボの福岡支店出店が挙げられる。顧客規模拡大によりサービスの向上と拡充を目指し、支店を移転すると共に、スターティアラボも出店することで、新たなサービスの提供を目的としたもの。また、１０月１日には横浜支店を出店している。これらのことで、サービス地域の拡大により、顧客企業の拡大が見込まれることから今後の売上の拡大が期待できる。

■第２四半期連結業績は大幅増収増益

　更に、同社の売上拡大のけん引役となっている電子書籍作成ソフト「ＡｃｔｉＢｏｏｋ」のバージョンアップに伴い、全てのデバイス対応が１度の制作作業で可能となるワンオーサリングマルチデバイスにより、低コストで複数のチャネルにコンテンツを流通させることが出来ることから、出版業界をはじめとして、各業界で、同社の電子書籍作成ソフト「ＡｃｔｉＢｏｏｋ」を導入する企業が増え続けていることが挙げられる。

　矢野経済研究所の調査による電子書籍市場規模の推移は、２０１０年６７０億円、１１年７２３億円、１２年８３１億円（予）、１３年１０８２億円（予）、１４年１１９７億円（予）、１５年１５００億円（予）と着実に拡大すると見ていることから、同社の電子書籍作成ソフト「ＡｃｔｉＢｏｏｋ」の今後の売上拡大も期待できる。

　以上の結果、同社の第２四半期連結業績は、売上高３０億９０百万円（前年同期比３４．６％増）、営業利益２億７６百万円（同２１０．３％増）、経常利益２億８３百万円（同１７７．０％増）、純利益１億６７百万円（同１９１．７％増）と大幅増収増益となっている。

■３事業共に大幅増収増益を達成

　事業別の業績は、ウェブソリューション関連事業の売上高は６億７０百万円（前年同期比５０．２％増）、セグメント利益６０百万円（同７９．４％増）と人員増・開発費用にもかかわらず、大幅増収増益を達成した。

　ネットワークソリューション関連事業は、売上高８億５５百万円（同２７．５％増）、セグメント利益１億６７百万円（同１７３．５％増）とストックに加えてフロー収益が好調であったことから前期比２．５倍超の大幅増益となった。

　ビジネスソリューション関連事業は、売上高１５億６５百万円（同３２．７％増）、セグメント利益６７百万円（同６３９．６％増）とカウンター売上が好調であったことから大幅な増収増益であった。特に利益に関しては、前期比７倍超と大幅に拡大したことで、３事業共に大幅増収増益を達成。

　安定的な売上を計上するストックの第２四半期売上高を過去３年の推移をみると、１１年３月期５億３１百万円、１２年３月期７億７１百万円（前年同期比４５．２％増）、１３年３月期１０億７４百万円（同３９．３％増）と大幅増収となっている。

　一方のフロー売上高は、１１年３月期１３億７８百万円、１２年３月期１５億２６百万円（同１０．７％増）、１３年２０億１７百万円（同３２．２％増）とストックの売上より伸び率は低いが年々拡大している。

　今期通期連結業績予想は、売上高６０億３９百万円（前期比１８．８％増）、営業利益６億円（同３０．７％増）、経常利益６億円（同２６．１％増）、純利益３億円（同７．７％増）と過去最高益更新を見込む。

　通期業績予想に対する第２四半期の進捗率を見ると、売上高５１．１％、営業利益４６．０％、経常利益４７．１％、純利益５５．７％となっている。横浜支店の出店、スターティアラボの福岡出店といった営業エリアの拡大と好調なストック売上を踏まえると再度の上方修正も期待できる。

　また、現在ある当期計画からのアドバンテージについては、積極的に中長期成長のための投資に回す可能性も高い。下半期の新規政策には必然と注目が集まる。

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