クレスコ:14年3月期連結業績は2ケタの増収増益で過去最高益を更新
■企業のICT投資意欲も前向きな動きに転じ、リーマンショック前の水準に回復
ソフト開発のクレスコ<4674>(東1)の14年3月期連結業績は、売上高220億28百万円(前年同期比15.7%増)、営業利益14億30百万円(同15.1%増)、経常利益16億76百万円(同18.9%増)、純利益9億41百万円(同23.2%増)と2ケタの増収増益で過去最高益を更新した。
企業のICT投資意欲も前向きな動きに転じ、リーマンショック前の水準に回復してきたことから、事業環境は好転してきた。そのため、同社の主力事業であるソフトウェア開発事業は2ケタの増収増益となった。
引き続き事業環境は良好であることから、今期業績も増収増益と最高益更新を更新する見込みである。
そのような状況の中で、特にクラウドやモバイル端末(スマートフォンやタブレットPC等)を利活用したシステムへの移行、ICTシステム基盤の統合・再構築、ビッグデータの分析と活用、ソーシャル・テクノロジーのビジネス活用など、第3のプラットフォームといわれる「クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」に関連する市場の成長が見込まれている。
そこで、同社では、「クラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」は、先進のテクノロジーとこれまでの技術の組み合わせによって生み出された提供形態や活用方法のイノベーションであり、企業の経営課題を解決し、事業戦略の実現を支える重要かつ不可欠な道具(ツール)となると予測している。
そのため、組織づくりを充実し、時代が求める技術に対応するために、60名からなる先端技術事業部を設置し、スマートソリューション、スマートテクノロジー、クラウドビジネス、コンサルティング、コンピテンシーと5つのセンターを設けて技術的な変革期に対応している。
また、10名のSEからなる技術研究所では2年後、3年後に収益に貢献するための新技術を研究している。例えば、近距離無線とモバイルを融合した中でのソリューションを顧客に提供できるようにするということを一つのテーマとして取り組んでいる。前期は顧客と2件共同研究を行った。また、このような共同研究で得た知識を増やすことで、同社の知的財産戦略を推進する。
現在、受注ソフトウェア開発では、開発会社側に知的財産として手元に残りにくいのが実情である。商慣習として、顧客に成果物を引き渡した時点で、著作権も顧客に移行するケースが多い。これは、受注ソフトウェア開発事業の課題でもある。成果物のプログラム等を再利用することで、技術の横展開が可能になる。結果として、顧客にも安価で提供できる。成果物の知的財産化は、重要な戦略であり、同社は、技術研究所を中心に推進する構えだ。知的財産化を通して技術をストックし、将来的なソリューションに役立てることで、今後の事業拡大につなげる計画。今年は、10件を目標としている。
このような取り組みを行うことで、今期連結業績予想は、売上高239億円(前期比8.5%増)、営業利益16億50百万円(同15.4%増)、経常利益18億円(同7.3%増)、純利益10億80百万円(同14.7%増)と増収増益で今期も最高益更新を見込む。
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