インフォメーションクリエーティブ:再度成長路線に戻り、新中期経営計画を発表
■14年9月期第2四半期業績は売上、営業・経常利益共に前年同期を上回る
情報サービスのインフォメーションクリエーティブ<4769>(JQS)は5月30日、今期14年9月期第2四半期の決算説明会を開催した。
同社は、ITソリューション(ソフトウェア開発、システム運用)、ITサービスの2事業を展開している。顧客は、日立システムズや日立ソリューションズなど、日立製作所<6501>グループ向けが全体の約6割を占めて収益源となっていることから、業績は安定し、14期連続の増収増益を達成していたが、08年のリーマン・ショックを機に09年、10年と2期連続の減収減益となった。
しかし、12年、13年と増収増益を達成し、再度成長路線に戻っている。その様な状況の中で、新中期経営計画(14年9月期〜16年9月期)を発表している。基本戦略としてソフトウェア開発・システム運用などのITソリューション事業の安定成長、自社パッケージ開発・販売のITサービス事業の成長加速、強固な人材・組織基盤の構築を推進する方針。経営目標値は16年9月期売上高80億円(ITソリューション事業76億円、ITサービス事業4億円)、売上高経常利益率8.0%として、長期ビジョンでは100億円企業、東証2部上場を目指している。
5月9日に発表された14年9月期第2四半期業績は、売上高32億48百万円(前年同期比1.5%増)、経常利益2億10百万円(同8.1%増)、純利益74百万円(同34.8%減)であった。売上、営業・経常利益共に前年同期を上回ったが、最終利益については、投資不動産を減損処理したことで減益となった。
事業別売上高は、ソフトウェア開発13億21百万円(同4.8%減)、システム運用16億77百万円(同6.8%増)、その他1億67百万円(同1.1%減)、ITサービス81百万円(同12.5%増)。
事業別売上総利益は、ソフトウェア開発1億99百万円(同15.1%減)、システム運用3億04百万円(同13.7%増)、その他30百万円(同1.1%減)、ITサービス1百万円(前年同期△63百万円)。
主力のソフトウェア開発が減収減益となっているが、前期に開発したシステム開発の超過サービスが今期まで残っていることが要因。
システム運用は、情報・通信向けのシステム運用管理及びネットワーク構築作業が増加し、増収となったことから増収効果により増益と順調。
その他の減収減益は、官公庁・自治体向けハード設計の受注が減少したことによる。
ITサービスは、チケット業界向けパッケージの販売が増加したことにより、増収増益で黒字転換となっている。
4月末の受注達成状況は、受注予算34億19百万円(前年同期32億04百万円)のうち受注済み27億47百万円(同26億34百万円)で計画達成度は80.3%(同82.2%)となっている。受注予算、受注済み金額共に前年同期を上回っているが、計画達成度は少し下回っている。
新中期経営計画(14年9月期〜16年9月期)の売上目標は、14年9月期66億74百万円(ITソリューション事業65億10百万円、ITサービス1億64百万円)、15年9月期72億50百万円(同70億20百万円、同2億30百万円)、16年9月期80億円(同76億円、同4億円)となっている。
新中期経営計画の初年度にあたる今期14年9月期業績予想は、売上高66億74百万円(前期比7.0%増)、営業利益3億82百万円(同18.2%増)、経常利益4億09百万円(同13.1%増)、純利益2億43百万円(同11.7%増)と増収増益を見込む。
しかし、第2四半期で主力のソフトウェア開発が減収減益となっているが、前期請負ったプロジェクトが赤字となり、今期まで超過サービスが発生したことによる。この点に関して、同社代表取締役社長山田亨氏は、「これまで常駐型ソリューションということに力を入れてきました。請負の売上は割と少なかったので、経験知、ノウハウが不足していたと思います。そのため、この1年プロジェクトマネージャーの育成をはじめ、一括請負について質を上げることに取組んでいます。環境としては、需要がありますので、しっかりと対応することで、今後の仕事に生かそうと思っています。」と答えた。
リーマン・ショックを乗り越え、再度成長路線に戻り、いよいよ念願の売上高100億円を目標に事業拡大に乗り出したことから、今後の売上拡大に期待したい。
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