2012年11月29日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

OBARA:溶接機器関連事業はメーカーの設備投資需要に対応し増収増益


■平面研磨装置関連事業がエレクトロニクス業界の市況調整を受ける

 OBARA GROUP<6877>(東1)は、16日に2012年9月期決算説明会を開催した。

 2012年9月期連結業績は、売上高322億59百万円(前年同期比9.0%減)、営業利益44億69百万円(同3.0%増)、経常利益46億4百万円(同8.2%増)、当期純利益は、法人税等の増加や少数株主利益の増加などにより、27億18百万円(前年同期比19.6%減)となった。

 セグメント別の業績を見ると、溶接機器関連事業の売上高212億51百万円(前年同期比16.6%増)、営業利益38億16百万円(前年同期比71.8%増)、平面研磨装置関連事業の売上高110億11百万円(前年同期比36.1%減)、営業利益9億90百万円(前年同期比53.3%減)となった。

 販管費は、56億35百万円(前年同期比2.1%減)であった。内訳は、人件費27億80百万円(前年同期比2.9%減)、減価償却費1億58百万円(前年同期比5.9%減)、運送費3億84百万円(前年同期比9.7%減)、旅費交通費3億16百万円(前年同期比6.0%減)、研究開発費6億15百万円(前年同期比5.0%減)、その他13億81百万円(前年同期比4.7%増)となっている。

 以上のように、溶接機器関連事業は自動車メーカーの集中した設備投資需要に対応したことなどにより増収増益となったものの、平面研磨装置関連事業がエレクトロニクス業界の市況調整を受けた結果、連結売上高は減収となった。しかしながら、溶接機器関連事業の高水準の稼働が続いたことや、販管費の削減などにより営業利益、経常利益は大幅な増益となった。

■今期は平面研磨装置関連事業は回復するが、溶接機器関連事業は需要の調整を予想

 2013年9月期連結業績予想は、売上高310億円(前年同期比3.9%減)、営業利益33億円(前年同期比26.2%減)、経常利益32億円(前年同期比30.5%減)、当期純利益20億円(前年同期比26.4%減)を見込んでいる。

 平面研磨装置関連事業は回復するものの、溶接機器関連事業が前年同期に集中した設備投資に対比して需要の調整を予想している。

 セグメント別では、溶接機器関連事業の売上高184億円(前年同期比13.4%減)、営業利益25億50百万円(前年同期比33.2%減)、平面研磨装置関連事業の売上高は126億円(前年同期比14.4%増)、営業利益13億20百万円(前年同期比33.3%増)を予想している。

 2013年9月期の主な費用は、設備投資8億円(前年同期比30.7%増)、減価償却費6億円(前年同期比2.2%増)、研究開発費8億円(前年同期比17.0%増)と積極的な設備投資・研究開発を行う計画である。

 同社は、溶接機器関連事業について前年同期に集中した設備投資に対比して需要の調整を予想しているが、自動車メーカーの設備投資スタンスに大きな変化が見られないことや、引続き世界各地の自動車生産は高水準であることから、同事業に大幅な変化は見られないであろう。

 一方、平面研磨装置関連事業では、エレクトロニクス分野一般の景気拡大が足踏みするなど、依然として予断を許さない環境を予想している。しかしながら、同社取引先の一部に復調の兆しが見られるほか、半導体向け設備投資は前期並みの推移を予想するなど、広範な優良取引先を抱える同社の事業は底堅さが見られることから、同事業は底堅く推移するであろう。

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