マーベラスAQL:第2四半期の純利益は7百万円から6億45百万円と急拡大
■売上高は前期比50億円増、タイトル数増加やポケモンの新型マシン稼動
マーベラスAQL<7844>(東1)は12日、13年3月期第2四半期決算説明会を開催した。
代表取締役社長許田周一氏は、東証1部上場に触れた後、第2四半期決算概要、通期業績予想、進捗状況、事業環境と今後の取り組みについて語った。
第2四半期業績のハイライトは、オンラインゲームのタイトル数増加やポケモン事業の新型マシン稼動開始などにより、前年同期比で大幅な増収増益となったことが挙げられる。
第2四半期連結業績は、売上高79億4百万円(前年同期比181.0%増)、営業利益11億5百万円(前年同期30百万円)、経常利益10億21百万円(同13百万円)、純利益6億45百万円(同7百万円)と大幅増収増益となった。純利益については、前年同期の7百万円から6億45百万円と急拡大している。計画を上回るペースといえる。
セグメント別の業績を見ると、オンライン事業の売上高33億31百万円(前年同期1億73百万円)、営業利益4億60百万円(同△1億99百万円)、コンシューマ事業の売上高31億10百万円(同12億15百万円)、営業利益7億45百万円(同2億20百万円)、音楽映像事業の売上高14億62百万円(同14億23百万円)、営業利益3億44百万円(同3億1百万円)となっている。
総資産は134億85百万円(前期末比1億81百万円減)となっている。内訳は、流動資産が109億86百万円(同9億46百万円減)、固定資産は24億99百万円(同7億64百万円増)。固定資産は、オンラインゲーム開発に伴うソフトウェア資産の増加、「ポケモントレッタ」筐体の資産計上などにより増加した。
負債の合計は、40億61百万円(同5億3百万円減)となっている。内訳は、流動負債39億56百万円(同4億4百万円減)、固定負債1億4百万円(同98百万円減)。純資産は94億24百万円(同3億21百万円増)となったことで、自己資本比率は69.9%となり、前期末比3.3ポイント改善している。
■下期はオンライン事業において、来期へつながる新規タイトルを立ち上げる
上半期は、コンシューマ事業の好調により、上方修正となったものの、オンラインゲームタイトルの今後の推移を見極めるため、通期業績予想は当初予想を据え置いている。売上高185億円(前期比77.5%増)、営業利益22億円(同110.6%増)、経常利益21億30百万円(同107.8%増)、純利益12億90百万円(同63.5%減)を見込んでいる。最終利益が減益の見込みとなっているのは、前期AQインタラクティブ及びライブウェアとの合併による負ののれん発生益及び繰延税金資産の計上による影響。下期は、オンライン事業において、来期へつながる新規タイトルの立ち上げと開発に注力する。
セグメント別の売上高、営業利益の予想は、オンライン事業の売上高87億円(前期36億92百万円)、営業利益11億30百万円(同6億72百万円)、コンシューマ事業の売上高66億円(同35億26百万円)、営業利益13億30百万円(同5億50百万円)、音楽映像事業の売上高32億円(同32億4百万円)、営業利益6億10百万円(同5億47百万円)を見込んでいる。
営業利益率は、前期の10.0%から1.9ポイントアップの11.9%を見込んでいる。
配当方針は、将来の事業拡大と財務体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当性向30%を目標として、継続的かつ安定的な配当を実施することを基本方針としている。今期は上半期好調であることを踏まえ、前期比395円増配となる期末1,000円を予想している。
■オンライン事業では下半期に大型タイトル「ブラウザヱヴァンゲリヲン」をリリース
オンライン事業の今期の進捗状況は、スーパークリエイターシリーズ3タイトルを含む6タイトルを新規にリリースしている。また、新規アライアンス戦略としてオンラインパチンコ・パチスロホール「マルハンドリームネット」のサービスを開始している。更に、既存タイトル「ブラウザ三国志」、「ブラウザプロ野球」、「剣と魔法のログレス」、「ブラウザ三国志モバイル」のほか、新作では「一騎当千バーストファイト」が好調に推移している。一方、一部不採算タイトルのサービス中止を決定したほか、開発中の一部タイトルの中止費用及び海外向けタイトルの投資損失を計上した。
下半期の取り組みとして、完全オリジナル新作「GTマスター」をリリースする。500車種/1500種類の実写カードをラインナップした最高峰のレーシングカードバトルゲーム。更に、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」を題材にした大型タイトルの「ブラウザヱヴァンゲリヲン」をリリースする予定。この他には、引き続きIPのマルチユース・アライアンス戦略を軸とした複数の新規タイトルをリリースする計画。
■コンシューマ事業では下半期にPS Vita向けに3タイトル、PSP向けに2タイトルをリリース
コンシューマ事業については、ニンテンドー3DS向けに発売した2タイトルが前作実績を大きく上回るヒットを記録した。中でも「ルーンファクトリー4」は上半期で15万2000本を出荷、「閃乱カグラ Burst―紅蓮の少女達ー」は10万3000本と大ヒットとなった。また、「ポケモン」アミューズメントマシンの新シリーズである「ポケモントレッタ」がサービスを開始し、全国に3,000台設置のマシンが好評で、高稼働を継続している。
下半期は、明けて1月31日に「ヴァルハラナイツ3」、2月21日に「フェイト/エクストラCCC」、2月28日「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS―少女達の証明―」、3月7日「英国探偵ミステリア」、3月28日「朧村正」とPS Vita向けに3タイトル、PSP向けに2タイトルをリリースする予定。また、好評である「ポケモントレッタ」の販売促進強化のために、第3弾・第4弾を随時投入する計画。
■「プリキュア」は10月27日公開の新作映画が初めて興行成績1位
音楽映像事業では、7月1日より新作TVアニメ「人類は衰退しました」の放送を開始した。「プリキュア」は新TVシリーズ等の音楽・映像商品化を行い、過去シリーズと合わせて受注が好調であった。また、「ミュージカル『テニスの王子様』」は新規イベント、最新公演、DVD販売のいずれも好調。人気ゲーム原作の「ミュージカル『薄桜鬼』斉藤一篇」を開催し、観客動員・DVD共に順調に推移した。
下半期では、「プリキュア」は10月27日公開の新作映画が劇場版13作目で初めて興行成績1位となる好調なスタートを切った。「ミュージカル『テニスの王子様』」も引き続き順調であり、10月に出演キャストの卒業イベントを行い満員の観客動員となった。年末から新たに51公演を開催する予定。更に、10月から「VISUALIVE『ペルソナ4』the EVOLUTION」をスタートしている。1月からは「舞台『弱虫ペダル』箱根学園篇〜眠れる直線鬼〜」がスタートする。
第2四半期は大幅な増益を達成するなど好調であったが、下期も多くの人気ゲーム、イベントが控えていることから好業績が期待できる。
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