東京モーターショー関連銘柄特集(5):電池事業拡大へ向かう三洋電機
■環境対応車向け電池事業拡大が加速

 三洋電機<6764>は、自動車用ニッケル水素電池をホンダ<7267>と米フォードのハイブリッド自動車向けに供給している。さらに自動車用リチウムイオン電池についても、トヨタ自動車<7203>や独フォルクスワーゲンのハイブリッド自動車向けに供給する模様だ。

 10月21日に開催された自動車用電池の事業戦略説明会では、ハイブリッド自動車用電池で2020年にシェア40%を目指す中長期戦略を発表した。2010年度にリチウムイオン電池の量産を開始する加西事業所では、ハイブリッド自動車用の月産100万個に加えて、プラグインハイブリッド自動車用の高出力電池も月産30〜40万個で量産する。また2015年度までに、生産能力を月産1000万個規模に引き上げる計画だ。さらに、海外の自動車メーカーによるハイブリッド自動車生産の本格化に対応するため、2012年以降には海外での電池システム組立も検討している模様だ。
 10月23日には、2009年4〜9月期の業績予想の修正を発表した。営業損益については、従来予想は50億円の赤字だったが、一転して30億円の黒字となった。電子部品事業の収益改善が寄与した。最終損益については、洗濯乾燥機の事故対策費用が発生したため、従来予想の350億円の赤字から、370億円の赤字に修正した。

 パナソニック<6752>によるTOBの実施時期も近い模様であり、TOBが完了すれば、グループで自動車電池事業の拡大が加速することが期待される。

●東京モーターショー関連銘柄特集

目 次 記 事
東京モーターショー関連銘柄特集(1) 環境対応技術を世界にアピール!
東京モーターショー関連銘柄特集(2) 燃費性能向上などコア戦略は多彩
東京モーターショー関連銘柄特集(3) 素材・部品メーカーに注目!
東京モーターショー関連銘柄特集(4) リチウムイオン電池分野の主役!
東京モーターショー関連銘柄特集(5) 電池事業拡大へ向かう三洋電機


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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2009.10.26 |特集