楽天は株価の先行に一巡感、業績のフォローを見守る局面へ移行 |
■当面の好材料は織り込む 楽天<4755>(JQS)が2月15日に発表した前2010年12月期業績は売上げ3461億4400万円(09年12月期比16%増)、営業利益637億円(同13%増)といずれも過去最高を更新した。 エコポイント制度の効果が表面化して仮想商店街「楽天市場」を運営する主力Eコマース(電子商取引)でテレビや冷蔵庫など対象商品が好調に推移した。トラベル事業も交通各社との連携により、国内旅行サービスの一層の充実に取り組んだほか、スマートフォンに対応したアプリケーション開発、海外旅行サービスの商品力強化等を積極的に展開したことにより大幅増収となった。収益環境が不透明として今2011年12月期の見通しは明らかにしていない。 会社側では国内におけるEC事業やトラベル事業等のサービスの利用が広がり高い成長が維持されると見込まれるほか、中長期的な収益を拡大するため、海外事業への戦略的な経営資源の配分を行う方針を明らかにしており、今期も増益ペースを維持するものと見られる。前期ベースでのPERは28倍。今期の増益期待を織り込んだにしても株価は決して割安な水準ではない。当面の好材料は織り込んだと思われ、次のステージの業績フォローを見守る展開になりそう。 |
●【特集】facebookブーム到来で気になる「SNS関連銘柄」(順不同)
>>総論へ戻る