Q.二番底とかダブル底は本当に買えるの? |
■非常に確率の高い買い場となる、増益銘柄ならほぼ100%に近い
結論から、言いますと、かなり高い確率で買えます。「どのくらいの確率か」、と問われるなら、難しいところですが、次のようにお答えします。
(1)増益銘柄なら、ほぼ100%
(2)減益銘柄でも経営不安の心配がない銘柄なら70〜80%程度
(3)減益で、しかも経営不安のある銘柄なら10〜20%ていど
といったところです。もちろん、この数値が絶対ということではありません。二番底は個別銘柄でも、日経平均のような指数でも使うことができます。また、チャートには代表的なものに、日足、週足、月足などがありますが、このいずれにも二番底は使うことができます。
それでは次に、二番底とはどういうもので、なぜ形成されるのかについて、お答えします。結論的に言いますと、「需給関係」が非常に重要な作用をしていることがあります。株価が高値を打って、下げに転じると、高値圏では多くの買い株が残ってしまいます。シコリと言います。最初は、「(株価は)戻るだろう」と、様子を見る動きですが、下げがきつくなって来ると、処分売りが本格化します。いわゆる「投げ売り」です。このような時は追い打ちをかけるように、業績などの悪い材料が出るものです。それが、さらに処分売りとなって最初の下げの「一番底」となります。
このように一番底は、不安心理の高まりによる、高値圏で買った株の投げです。どの程度、処分売りが出るか。
(1)短期売買については、一番底でほぼ100%近い株が処分されます
(2)やや中期買いの信用取引や現物取引については、60〜70%が処分されます
この投げの結果、株価は動反動の原理で、高いところから落としたボールが跳ねるようにリバンウドします。いわゆる戻り相場です。
戻れば当然、ヤレヤレの戻り待ちの売り物が出ます。業績等の悪い材料も抱えたままです。このため、新規に買いたい人も限られます。この結果、だらだらと、再び下げてきます。
そして、前につけた安値(=一番底)に接近して来ると、「値ごろ感」からの買いと、「一番底の時ほどの売り物は出ないだろうとの」見方から「二番底」を形成します。
ダブル底は、チャートの形が英語のWに似ていることからつけられたもので、ダブルボトムとも呼びます。長い、チャートの歩みの中で、二番底買いの成功確率の高いことを経験で身につけたものと言うことでできます。二番底で買えば儲かる、という経験則からベテランの投資家ほど、理屈抜きで二番底買いします。
二番底をつけた後の相場は、かなり戻ります。あるいは高値を抜いて行く銘柄もあります。それは、その銘柄の持っている材料・人気性、業績、PERなどの投資指標によって異なります。只、言えることは、二番底後の上昇期間は、日足より週足、さらに月足の方が長期間となります。