Q.ベテランの人に、「相場は下がらなくなったから、そろそろ上がる」、と教えられます。どういうことでしょうか、よく理解できません。 |
投資経験のある人ほど、そういう言い方をされますね。理屈というより、永年の経験による「勘」のようなものだといえるでしょう。漁師さんが今はすばらしい天気なのに明日は風の強い雨の日になりそうだといったことと似ているのではないでしょうか。
相場経験の豊かな人が、「相場の天気を肌で感じ取る」といったことだろうと思います。
もちろん、そこには漁師さんが毎日、海に出て風の動き、波の動きなどを感じ取っているからです。同じように相場においても、時たまマーケットの動きを見たくらいでは直感は沸いてこないと思います。やはり、永年の経験がモノを言うと思います。
こうした直観力を養うには、「何か一つに絞って、株価との関係で見る」、のが近道だろうと思います。たとえば、「夕焼け空」だけに絞って明日の天気を予想してみるというように。日経平均について何か一つだけの材料で見て行くとか、あるいは個別銘柄の場合ならたとえば発表となった今期減益と株価といった具合です。
仮に、減益が伝えられて下げていた銘柄が徐々に下げ渋り底堅くなり、下げなくなると、言われてきた減益という材料は株価に織り込んだとみなされます。処分する人が大方、売ったためそれ以上の売物は少なくなっています。
そうした場合にもし「業績に明るさ」といった材料が出れば大きく反発するでしょう。好材料が出なくても大きく下げたあとならリバウンドの可能性もあります。こうしたことをひっくるめて下げなくなったから上がる順番が近いと表現するわけです。
もちろん、言われてきた材料以上にさらに悪い材料が出たりすると株価は一段安となることも多々あります。とくに、経営不安等を抱えているような場合は、「下げなくなったから」というだけで買うことは危険です。勘を養うと同時にマーケットの実力、銘柄の実力等を分析する力をつけるjことも大切です。